新型コロナ対策でいま求められる「戦略」と「戦術」

新型コロナ対策でいま求められる「戦略」と「戦術」

米山元新潟県知事が4月2日の時点で

日本の戦略のミスを指摘しています。

①R0=0(R0=0戦略)
②0 ③1≦R0<2(R0~1戦略。ただし”2”という数字に大きな意味はない)
④R0≧2(R0≧2戦略。ただし”2”という数字に大きな意味はない)

①の「R0=0戦略」は、いわゆる「封じ込め」であり、「水際対策」を行って患者を見つけ出し、ただちに隔離して誰にも感染させずに、R0=0とすることで感染の収束を図るものです。

②の「R0<1戦略」は、現在多くの国が行っている「ロックダウン」で、R0を1以下に抑え込むことで感染を収束させるものです。R0が1以下になると、新型コロナ患者の治癒期間を20日とすると、(もちろん様々な変数によりますが)おおむね20日間で感染者数は3分の1ほどになり、早期に鎮圧できます。

③の「R0~1戦略」は、おそらく日本が現在、暗黙のうちにとっているもので、R0を急いで1以下にはすることは追求せず、「自粛」や「クラスター対策」でR0をR0~1に保つことで感染拡大の速度を抑え、同時に一定程度の感染の拡大を許容することで免疫を持つ人を増やし、時の経過とともにRtが1を下回ることで感染が鎮圧されるというものです。この戦略は手段としてはマイルドですが、鎮圧までに長い時間を要し、対策を継続できるか否かが鍵となります。

④の「R0≧2戦略」は、一時イギリスが採用すると取りざたされたもので、感染の拡大をあえて放置し、社会全体が「集団免疫」を獲得することで、感染を収束させるものです。当然のことながら、収束までには多くの患者と、相当数の死亡者が生じることになります。

④は、現在賛否両論ですが、

スウェーデンが継続しています。

しかし、問題は以下の部分だったと思います。

(1)現在どの戦略をとっているのか組織(政府・自治体)内部で共有されているか、少なくともトップがそれを理解していること、
(2)自らが採用している戦略の下に、個別の戦術が意味を持って位置付けられていること、
(3)自らが採用している戦略のメリットとデメリットを理解し、それを共有すること、

政権内部では、情報と意思の共有がされておらず、

単に行き当たりばったりの方策であったと感じられる

ことです。

最終的には、気温が温まって、梅雨に入ればある程度の

終息が見える可能性があります。

その間に、緩んで感染が拡大して

行けば11月にまた、同様なことが起きるという

のが正論だと思います。

いいパターンと、最悪のパターンを準備していくべきでしょう。

出口戦略と言われていますが、

政権内には、全く出口が見えていないような印象を受けます。

素人目にも、政府の対応が悪い印象を与えることは

大きな失敗だった気がします。

https://webronza.asahi.com/politics/articles/2020040100008.html

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